創始者の本とワークはATJ

ATJ・アレクサンダーテクニークジャパンには
FMアレクサンダー氏の本当のワークがあります。

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  ●いつでも穏やかに暮らすには・The Universal Constant in Living(第四作)、2019年10月出版

FM氏の遺作『いつでも穏やかに暮らすには』をFM書店で出版しました。これでFM氏の全著作が日本語でも利用可能になります。ワークの発展を祈念しましょう。
 
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目次

口絵・写真
日本語版紹介文
近年の評価
謝辞(初版)
推薦文 ジョージ=E.コギル
初版序文
新版序文
前書き
日本語版覚書

第一部 常に影響する所作による使い方、そこから生じる健康や病気
第二部 いつでも影響する所作による使い方、そこに関わる診断と疾病
第三部 英国医師会付属身体教育委員会による報告書を見直す
 第一章 誤った考え方で制限された身体文化(体育)
 第二章 新しいテクニークを新しい兵隊に
第四部 テクニークで予防に向かう
第五部 恒常的に影響する所作を用いて関わる変化
 第一章 人類の必須要素
 第二章 手順を含んだ当該テクニーク、そこで第一原理群により調整する人類の反動
 第三章 根本的な取り組み
第六部 生理学と生理学者
第七部 特定理論にある「完全人間」及びそれに対応する実践
第八部 ある整骨医(オステオパシー)の考えによる新しいテクニーク
第九部 原理を検証し、新しいやり方と旧式のものと取り換える
第十部 新しい型と作用で向かう原理
第十一部 愚かな暮らし
第十二部 知をもっていかに一旦停止するか
第十三部 結論において

付録A トーマス=D.ホール『化学者の偉業』から抜粋
付録B A.マードック『機能する後頭下筋肉群:姿勢や使い方や機能を解く鍵』から抜粋
付録C マンゴ=ダグラス『再指導する観点研究する解剖学』抜粋
付録D ジョン=ヒルトン教授の講演から部分引用
付録E 疼痛性チック(三叉神経痛)
付録F ウィルフレッド=バーロウ博士による『健康と病気について』
付録G 『大英掲示板』から抜粋
付録H ある会議、科学や哲学や宗教とそこに関連する民主主義的な暮らし方について
付録I オルダス=ハクスレーによる評論文

FMアレクサンダー略歴
解説
後書き
連絡先など

 
 

第五部 第二章「手順を含んだ当該テクニーク、そこで第一原理群により調整する人類の反動」 抑制から

・・・
 抑制は人類の潜在能力として最高の価値があり、いかなる試みで変化を成そうとする人類自己であろうと、私が実体験で確信したように、この潜在能力を最も必要とする発達がある。私の発見によると、仮にある生徒が抑制可能になり、自ら習慣的反動を適度に十分に控えたならば、その時、直面する不慣れな手順があろうとも、注目すべき変化を使い方や機能に及ぼして非常に短時間でやり遂げ、変化群を判断する由来を通常の結果に置くなどまるでやれないと見えるほどだ、としても良い。 採用にあたり、抑制に必要な訓練は記憶や気付きにあり、すなわち記憶とは、手順を当該テクニークに内包して適切に順序立てた使い方を思い出すことであり、気付きとは、認知つまり何が生じているか判ることだ。道筋において記憶したり気付いたりする潜在能力が開発されると、使用範囲は次第に増加する。そのうえ実体験をこうして獲得すると、援助し発達し速度を速めながら呼び覚まし繋がる記憶になるのみならず、更なる成長をして、私の命名による運動感覚知性的記憶(the motor-sensory-intellectual memory)となる。

 私がテクニークの基礎とする抑制があり、そんな抑制をすれば、望ましからざる不要な反動を刺激群へ向けずに済むから、それ故に、抑制を第一のテクニークとして発達し調整し、人類の反動へ対応する。

 
  付録I
オルダス=ハクスレーによる評論文
 
  「結果をすぐに得ようとすること(エンドゲイニング)と手段を吟味すること(ミーンズホエアバイ)」と題したオルダス=ハクスレーによる評論文 『土曜の文芸評論、The Saturday Review of Literature、1941年10月25日号、5頁・17-18頁』から抄訳

 
 

 説教は、主な職業としている人もいるし、最も一般的趣味にもなる。・・・こうした助言・・・大半は健全とするにふさわしく、少なからず調和する最も高い倫理的で宗教的な理想主義からなる。

 どんな結果が結局のところこの教育から生じるのか、第一にそこで説教される側がいるし、第二に説教をする側がいる。・・・肉体的に道徳的に政治的に霊的に何かするところを我々が目の当たりにすると、あまりに多くの説教者が著しい失敗にあるから、実践において、彼らの説教は役立たずとなる。・・・樹木が果実により名を知られるように、研究として結実した説教から明白であり、何か決定的な間違いがそんな特定の樹木にある。

 我々には直に感得した最高度の道徳や宗教の理想があり、つまりそこで我らは経験的に知り、流布された手法で反復される彼らの理想に大した効果はない。政治家・・・(など)期待するほどの良い結果にはなり得ず、ある時点で、教育者が発見し手段を吟味することになり、説教師と説教される側と双方がやれるようになり、自らの適切な意図を実行可能にし、何か説教されたものを実践可能にしない限り無理だ。ここで橋渡しをして、理想にある理論から本当の実践へ移行するのは明らかに大変な困難であり続け、そこで、大方の男女は今まで問題を避けていたに過ぎない。

 いずれにせよ・・・旧い教育手法は有効だったとしてもたった一割だろう。・・・理論と実践の間に橋渡しをしなければ、人々は説教師だけでなく説かれた理想にも背いてきたことになる。・・・事実、冷笑主義(シニシズム)と盲目的狂信と、そのどちらも悲惨であり、人々は道徳的にも知的にも虚無主義者(ニヒリスト)になってしまい、そうした虚無主義をさらに続けようにも煌びやかな扇動家に引っかかり、行先はせっせと努める見掛け倒しの偽宗教つまり国家主義や全体主義や共産主義などになるのが関の山だ。何にせよ元の問題が未解決のままならば、状況として時はますます望ましくない方へ傾き、合理的解決にはならず、・・・解きようがない。

 現代に至るまで解決策がたった二つしか発見されていない問題として、理想的理論と本当の実践の間に橋渡しするべき溝がある。一つ目はたいへん古めかしく、神秘主義的技術により超越した性格になり、進化する気付きを究極的に現実化するものだ。二つ目はごく最近、約50年前にF.M.アレクサンダー氏の発見により、それを言語で表現すると、あるテクニークで適切に用いる自己へ向かう、もしくは、ある手法で創造的に意識調整する心身有機体全体に向かう、としてもよかろう。

 アレクサンダー氏の根本的発見を端的に示すと、人類にも他のあらゆる脊椎動物にも同様に存在するものであり、第一調整(プライマリーコントロール)で条件付けると、適切な使い方をする総合的有機体になる。任意の時点で、頭が特定の関係性で首に応じ、首が特定の関係性で胴体に応じると、(実は動物的経験にある事実)総体として、心身有機体の機能は最善な有機体本来の能力に向かう。ある時点で、いかなる理由にせよ、適切な関係性を示すべき頭や首や胴体で邪魔されると、心身有機体の使い方は不適切な方へ向かう。

 動物の自然状態や人間の原始的条件は本能に依拠し、維持する機構において、第一調整の作用は然るべき作用となろう。しかし文明社会の興りに伴い環境は変わり始め、徐々に忙しくなる。人類がふと気付けば、自ら継続的に求めて適合しようにも、自己は不慣れな状況にいる。人々はかき乱され、戸惑うほどの干渉を直情(本能)に伴い、そんな結果に連れて第一調整の訓練は止まり、自己は不適切な使い方へ向かう。不適切な使い方をする自己が産み出す身体や精神の状態に、緊急な治療や矯正が求められる。しかしあらゆる試みで治療や矯正をしようとも、今のところ低迷し、多かれ少なかれ全く不成功である。というのもここまでのところ、彼ら自身も世間の人も第一調整を間違えたまま維持しているからであり、それではどう転んでも、つまり最善の意図を持った矯正者が自分自身や他の人々にやれるだけのことをやろうとも、不能な本質から、物事の結末は何をしてもどこまで行ってもおそらく強化されて拡がり、不適切に用いる自己となる他ない。

 我らは誰しも、アレクサンダー用語による「結果をすぐに得ようとする人(エンドゲイナーズ)」だ。目的地へ向けて我らは急ぎすぎ、考え直すことを一度もせず、そこでもしも手段を吟味すること(ミーンズホエアバイ)になれば、我らは心身有機体に最高の成果をもたらせるし、目的に叶うが、しかしそうなっていない。ほとんどの教育方法はいかにも結果をすぐに得ようとする(エンドゲイニング)類にある。我らは自分の子どもを急き立てて目的地となる知識や道徳や健康へ向かわせようとしながら、手の内に何もなく、そこでもしも適切に用いる心身有機体へと子どもを導いていたならば上記の成果は程なく手に入っていたはずだが、しかしそうなっていない。そんな結果として、現在の成果を手に取ると不完全であり、高い代償を払いながらいわゆる悪機能をしている。教育者には、本当に、注意を払いながら「手段を吟味」しようとしている方々もいらっしゃるけれども、不運なことに彼らは無知であり、第一調整で確保し適切に用いる自己にいない。無知なるが故の試みにより、彼らは不具合を除去したり改善を確立したりしようとしながら、由来となる過程で直接攻撃をしている。しかしそんな直接攻撃ではやれるはずもなく、本質的な物事には無効だ。本当に、悪症状の一時しのぎになる直接手法はあるかもしれず、そこで検査すれば一部適正な成果が出るかもしれないが、しかしそうした結果はいつでも高い代償を内包している。というのも、もしも第一調整を間違えたままならば、あらゆる熱心な活動がどれほど善意に基づき、それと同時にいかなる部分的改善を達成しようとも、悪化する他ないからで、つまり根深い習慣による不適切な使い方は強まる。この意味として、いかなる良い成果があろうとも付随する有害な副作用の方が実はより重篤であり、仮にすぐそうならずとも長期化するかもしれない。暮らしに関わるあらゆるところで、唯一の経路は非直接的取り組みにあり、そうすれば、最も本質的成果が得られる。それ故に、宗教が無価値になるのは即座に利する改宗者を求める時・・・幸福感は副作用(副産物)であり、特定の結末となる他の結果を追求すると、幸福感を追求することにはならず、由来はもっと別の、単なる気持ちいい手段以外にある。・・・手法として、治療やエクササイズを考案し一時的に特定の肉体的症状を和らげようとしても、あるいは動作する意志を工夫し変化に向かおうとしても、望ましくない型にある思考や行動はそのままになるけれども、そこで非直接的な場合に限り、学習を通して身に付ける第一調整(プライマリーコントロール)により有機体はひとつの全体となろう。

 当該テクニークを習得し第一調整を身に付けるのは・・・しかしこれは難しく、・・・抑制すること、つまり傾向として悪習慣を用いるのを止め、同時に適切な習慣を得ること、これを全く手助けなしにやるのは無理だし、そこには経験豊富な教師が要る。現時点で世界に・・・教師が存在する。・・・本来やるべきことは、誰もが利用できるようにこうした新発見へ橋渡しをして、理想的理論と本当の実践と往来することであるが、そのようにはなされておらず、(種々の教科書に関して)・・・そうしたくとも、仮に、読者へ提供するテクニークが認められ、自ら自己を行使して、心身訓練するために理想的な記述のある書籍群でなければ、そうなるはずなどなかろう。

 再度、今までにたった二つしかそのような技術は発見されておらず、すなわちアレクサンダー氏のテクニークと、神秘主義のテクニークつまり東洋やキリスト教に生じたものだ。・・・肉体的訓練により東洋は発達し、・・・、言い換えると、それにしてもまるで的を射たかのように見える人々もいて、ここで特定の言及はしないけれども、習得にあたるのは第一に心身調整だ。以上がそうなるとしても、特定事実は残り、つまりアレクサンダー氏のテクニークを意識的に習熟すれば第一調整(プライマリーコントロール)が今では利用可能になった事実・・・(となった)。<

 今では想定可能な全く新たな形態となる教育手法が存在し、影響は人類行為の全範囲に及び、つまり肉体から知性や倫理や実践をずっと通って御霊(みたま)に至り、以上を言い換えると、ある教育手法の由来は教授する人々が適切に用いる自己にあり、そうして子どもから大人まで保護すれば大半の病気や悪習慣で現在悩まされている人々はいなくなるだろうし、別の言葉にすると、ある教育手法の訓練として抑制や意識調整を供与すれば、男も女も心身的手段を携えた行動で合理的かつ倫理的になり、まとめると、ある教育手法によりもっと上に手が届けば、実体験に窮極の現実が訪れ得る。興味をお持ちになった方々への可能性として、新しくさらに効果的な教育手法が私の心から推薦する近刊にあり、つまり数々のやり方で大いなる啓発をするアレクサンダー氏の著作集がある。『いつでも穏やかに暮らすには』で皆さんが発見するものはそこに散りばめられた大量の興味深い事実であり、最も熟した智慧者となった一人の男の取り組みがあり、50年前に発見に至った手法により回復し、自分の失声から立ち上がり、由来は最も旧い非直接的な道にあり、全く唯我独尊であるというのも、ただ一人の実践的な哲学者で、教育者で、生理学者であるからだ。

 



日本語版解説

 新聞記事を引用した全文はモーリッツ版にある。権利関係が複雑であり、困難を避けるため日本版は抄訳とする。各種資料によると、ハクスレー家は英国名門で、祖父・長兄・異母弟が著名な生物学者、父は編集者で作家、母は文人、兄はユネスコ事務局長を務めた。Aldous Leonard Huxley、オルダス・レナード・ハクスレーは1894年生まれで、FM氏より25歳ほど若い。若いころに視力を失いかけ、医師への道を断念した。後に作家・文学者となった。1930年代にベイツ博士の視力回復ワークとアレクサンダーワークで健康を取り戻した。先生だったFM氏に対して視力回復へ特化したワークをするように勧めた。当のFM氏は「エンドゲイニングだね」とたしなめた。1963年11月22日、オルダスの直接死因は薬物LSDの大量投与で、妻が自殺ほう助した。

 私(翻訳者)としては、新世界秩序(NWO)について言及しておきたい。ディープステイト・国際金融資本・ハザールマフィア・国際戦争屋集団、1%対99%の1%側など、ほぼ同一勢力にあたる。階級社会英国では歴然と区別がある(us and them)。FMアレクサンダーの祖父は英国における労働争議で逮捕され流刑地タスマニアに送られた囚人であり、我らが“us”の代表だ。一方、ハクスレー家は“them” の代表だ。ハクスレー家には不審死が多い。ケネディ大統領暗殺のあった同日、死亡日時をいじるとカバラ秘数学で重要な数が出てくる、つまり、9,6,13、ゾロ目、1+1+2+2=6、だ。陰謀「論」ではなく、状況証拠や証言の伴う陰謀である。

 私の推論で、FM氏の死後、創始者による「意識調整ワーク」が大きく変質した理由はNWOによる関与だ。詳しくは別の拙著で解説しよう。

 
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